2009年09月12日

鳩山論文(その3)

鳩山宮殿でのマスコミ接待の事実が広く知られるようになっていながら、(仕掛け通りに)連日の芸能界薬物汚染一色の報道が続いたが、政治的決着に一段落がついて以来、マスコミのあり方への風当たりが増していることを認めてか一転して「鳩山論文」がマスコミで物議を醸すようになっている。体裁を整えるだけではなく、鳩山氏の国連演説を控え、礼讃するための伏線になっているはずだ。(国内外を問わずマスコミは鳩山論文をそう使った。)

現在オバマ政権中枢では自動車産業の整理を進めながら金融産業保護を確かなものにしつつ環境ビジネス分野の整備に余念がない。ただ、グローバル炭素税などの導入を早い段階で迫られているものの、社会保険制度など不安定な要因が大きく手がつけられそうもないのが現状だ。オバマ政権がどのような形で西側に対する影響力を保持しつつ、金融・環境ビジネスへの楔を打ち込むことができるかは、おそらく同盟国である日本にかかっている。また石油産業を下支えしてきた自動車産業がこのような状態なのだから、例によってワクチンなどが必要以上に製薬業界を通して日本にも押し付けられることになるだろう。石油は再び万能薬としての役割に戻るのだ。

この論が正しければ、グローバル炭素税に関する声明を出すか、第三世界における健康促進のための投資を約束することになるのだろうが、ただでさえ減らさねばならない人口の問題には「友愛」などとのたまう鳩山氏も手がだせないだろう。従って環境に関する何らかの声明を日本独自のものとして出すことになるだろうが京都議定書を踏襲することになれば、あの汚染国家中国と共同体形成を提唱しているわけだから、およそ褒められたものになるはずはない。

米政権と中国共産党との蜜月関係(中国の本音は逆だろうが)や、日中で米国債の取得による大量のドル建て外貨準備高を保持していること、共和党から民主党へ政権が戻ったことで日系企業への訴訟が再び相次ぐ可能性、米軍再編と将来的な国連軍の正式な発足に伴う安全保障上の環境変化(基地、空港、港湾施設など)、日本の航空・軍需産業市場の拡大の実現に向けた日本政財界の取り組みなど、さまざまなファクターを勘案して、そのような演説になるのではないかとおもう。結果として日米間には一定の距離感が生まれ(たように演出はされ)るだろうし、日中間の問題として、台湾や北朝鮮でなにかが起こっても手足できない状態に陥ることになるのではないかと思う。

このようなシナリオが想定されていることを知ってか知らずか解らないが、マスコミのしたたかな無知蒙昧ぶりには呆れるばかりだ。
鳩山陣営はNYタイムズ紙上に発表された鳩山論文はあくまでもHPで公開していたものを承諾なきままに要約・転載されたものであると言ってのけた。本来であれば、外交上の障害に発展する惧れを伴う以上、恣意的な要約については殊更に問題視すべきなのだが、どうしたことかテレビではコメンテーターが一同に嘯き納得しているお粗末さである。

私の政治哲学(『Voice』9月号掲載、鳩山由紀夫HPで公開)
http://www.hatoyama.gr.jp/masscomm/090810.html

前文を読んで、私は寧ろ要約版は鳩山氏の意図をよく斟酌しているとさえ思う。
鳩山論文(その1)
http://worldconspiracies.seesaa.net/article/126889263.html#more
鳩山論文(その2)
http://worldconspiracies.seesaa.net/article/127045339.html#more


上海・台湾の独立を恐れた共産党内部のパワーバランスの変化が著しい今その動向を把握することが困難になってきており、そのような状況下において実務レベルは別としても国家元首レベルでの日中の接触は避けるべきだと私は思う。日米欧三極委員会を終えて民主党最高顧問である藤井氏が為替を通じた対外的経済・金融への介入に対しては態度を硬化させたこともあり、(CFRでキャンペーンを張ったもののブレトンウッズIIが棚上げになったままなので)円高でのペッグを確定させることまではまずしないだろう。これにより、東アジア地域における軍事的要因が引き金となって急激に東アジア共同体へと突き進む可能性が相対的に高まったように見える。

東アジア共同体の実現によって国連の存在感が高まり、新世界秩序への着実な歩みを進めることにほかならないことを理解せねばならない。

posted by 精神の貴族 at 07:25| Comment(0) | TrackBack(0) |  鳩山論文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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